2017年09月20日

ドラマ「眩(くらら)〜北斎の娘〜」

9月20日(水)くもり 旧暦八月一日 八朔 正午の月齢29.4

「眩〜北斎の娘〜」 9月18日放送

(9月20日 記)

物語のラスト近く、北斎が「富士を仕上げる」場面、何度見ても泣けます。音楽でも文章でも映像作品でも、涙する程の作品に出逢えるというのは、本当に素晴らしい、有難いこと。
それはまた、己は何に感動する者なのか、己の内側に眠るものを再発掘する過程でもあります。
外なる出逢いと、内なる発見。それが合わせ鏡のごとく相照らし合うことで、ゆるゆるとではありますが、自分を一歩先へと進めてくれます。

ラストシーンでヒロインお栄は、「この世は光と陰で出来ている。陰が万事を形付け、光がそれを浮かび上がらせる。」と述べています。
光は父北斎。でも陰である自分こそが、光りを浮かび上がらせ、輝かせている。それがお栄自身の認識だったのでしょう。世間一般もそういう見方を致します。
でもこの物語の作者は、お栄もまた父とは別の個性をもつ光であったと説いています。
クララ・シューマンの父が娘に「クララ(光りかがやく者の意)と命名」※したように、作者は作品に「眩(くらら)〜北斎の娘〜」という名を与えました。

作品の冒頭、北斎はまだ幼いお栄を抱き、「この世は円と線で出来ている。」と語りかけます。
これと先述のラスト、年老いたお栄の台詞、「この世は光と陰で出来ている」。
今日になって気付いたのですが、見事な対句になってますね。
どこが見事かって? そりゃ実際に北斎とお栄(葛飾応為)の作品を、展覧会の場で見比べてみればわかります。
この対句に、父娘の画業の本質的相違が、鮮やかにサクッと描き分けられています。
75分ほどの長丁場なドラマではありますが、その核芯部分はまるで俳諧のごとく、短い句に収斂。その短さ故の鮮烈さが印象的な作品に仕上がっていると思いました。

この作品、きっと再放送がある筈です。
少し褪めたような風合いの作画も、宮崎あおい他役者陣の演技もお見事。特に宮崎。サバサバ女が惚れた男だけに見せる眼の色気に、もうクラクラです!
是非お見逃しなきように。

※原田光子『真実なる女性 クララ・シューマン』より引用



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2017年08月28日

今宵は歌物語

8月26日(土)くもり 旧暦文月五日 正午の月齢4.4

今宵の祖師谷カフェ・ジョルジュは歌物語!
浜松出身の歌手・ERIKO(中村絵里子)さんの歌と、女優東優夏さんの語りと、ピアニスト鈴木裕子さんのピアノで、
今年の大河ドラマ・おんな城主井伊直虎と、その劇中で壮絶な最期を遂げた家老・小野政次の物語を描きます。
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まずERIKOさんの歌声ですが、生のボーカルとしては5,6年ぶりに、素晴らしく良いものを聴かせて頂いたって感じ!
喉の奥の方を広く開けるベルカント唱法とは異なる、ポップス系の歌唱法と思うのですが、
ともかく良く響き、どっしり安定感のある歌声。オペラ歌手以上の貫禄を感じさせてくれます。
歌声のみならず詞も曲も、僕の主観かも知れませんが、歌の王道を行っていると思うんですよね。安心して歌のゆりかごに、心を委ねていられました。

そんなERIKOさんの曲たちにインスパイアされる形で、東さんは今日の物語の脚本・脚色を、実に前日までかかって練り上げて来られたとか。
大学時代はミュージカルの脚色をされていたとの事で、いい歌を聴けば泉のようにこんこんと、物語が脳裡に湧き出て来るんだそうな。
そんなふうにして紡ぎ出された物語を、ERIKOさんの歌と歌の間に語り尽くして行きます。またときには、歌と語りとを交錯させつつ。

女の声、ドスのきいた男の声、そして可憐な幼女の声を瞬時に切り替え、語り分ける匠の技は今日も健在。
加うるに、お面を使わない百面相とでも言うべき豊かな表情の変化、扇子を手に打ち付けて巧みに表現する馬のパッパカ音。擬音に擬態。直虎が崖から落ちる場面も水に溺れる場面も、さほど言葉で説明せずとも、すぐにそれと察することが出来ました。
そしてさらに、演技の合間には音響の調整まで! う〜んこの多芸多才ぶり、わかっちゃいたけど改めて脱帽です…

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さてステージパフォーマンスと並ぶもう1つのお楽しみ、ジョルジュオーナー森さんの献立からは、今宵10食限定の「鰻茶漬け」をチョイス。ERIKOさんの郷里浜松の名物なのだそうです。
こぶ茶をかけて頂きましたが、そのこぶ茶の風味が良くて、ほっこり。夏バテ気味の胃袋に優しい、穏やかな味わいの一品でした。

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なおお酒ですが、森さんが苦心惨憺の末1本だけ入手した静岡の銘酒「井伊直虎」を、みんなで分けて乾杯!その後は出演者も参加者も混じって歓談しつつ、夏の終わりの楽しい夜は、ゆるゆると更けて行ったのでした。


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2017年07月21日

大輪に花開く

7月21日(金)快晴 旧暦閏五月二十八日 正午の月齢26.8

暑い!でも風が出ていて、暑さを楽しめる。そんな1日となりました。

風になびくマフラーのよう。

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後ろ姿もなかなか。

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あでやかに大輪。

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2017年07月01日

「酒とツマミと夜話と」vol.2

7月1日(土)雨のちくもり 旧暦閏五月八日、上弦の月 正午の月齢7.0

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今日も今日とて、祖師ヶ谷大蔵ウルトラマン商店街にあるギャラリーカフェ・ジョルジュへ、
美味しいご飯と東優夏さんのひとり舞台を楽しみに、出かけて参りました。
イベント名は「酒とツマミと夜話と」vol.2。 怪談「牡丹燈籠」を題材にした、東さんのオリジナル脚本による独演でした。

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さてこのイベントのために、カフェジョルジュ・オーナー森真弓さんが準備された酒や料理やスイーツですが、その気合いの入り方たるやもう半端じゃなくて、
数日前より続々Facebookにupされた予告写真に、完全ノックアウト状態。
そんなわけで、酒にご飯にトーストにパフェにと、まんべんなく手を出して参りました。

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まず「桃色ごはんセット」は、桃色のごはんと出汁香るお味噌汁が、とても優しい味。おかずのチキンも何つうか「健康的な」美味しさで、つけ合わせニンジンの酢の物の酸味も、爽やかでいい感じでした。

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次にはとろけるチーズ仕立ての「桃のトースト」。香ばしさがすごい! で、上に乗っかってる白いのは、予告写真を見てポテトかと思っていたのですが、何とこれが桃。意外や意外の味わいでした。

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そしてスイーツ。「コンチェルト(桃のペリーヌ)」ですが、僕の語彙の範囲で言えばパフェみたいなもんかな。で、トップに木の葉状のチョコが乗ったこの「コンチェルト」、下へ下へとスプーンで掘り進め、食べ進めるにつれ、味わいがどんどん変わって行きます! 実に豊かな味の洞窟探検を堪能させて頂きました。

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なお酒は日本酒を2種類。最初は愛媛の「うすにごり」、次には1月にも頂いた徳島の「水ト米」を。どちらもフルーティで華やかな香りが特徴ですが、
「うすにごり」の方がやや個性の押しが強く、ファーストインパクトに最適。一方「水ト米」はまろやかで、後からゆっくり味わうのに向いてるかなと思いました。

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さて食事を堪能した後は、東さんの独り舞台を。今宵は黒基調のエレガントな洋装で。
ごめんなさい僕、今まで東さんのことを「声優」だと誤解してました。
でも今日の舞台、いつもの絶妙な声の演技のみならず、表情もしぐさも、それはそれは素晴らしいものでした。登場人物は男女一組ですが、今宵は特に女の可愛らしさが、よく表現されていると思いました。
語りにしぐさに、目の輝きに。
ああ、彼女はやはり女優さんなんだなと、今更ですが認識を新たに致しました。

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そして、食事やスイーツに桃がふんだんに用いられていたことからも推測できますが、今日の語りは「桃」がキーワード。
彼女が実際に桃をむさぼり食う所作を通して、
むさぼるように……(以下自粛 笑)……さまを、リ・ア・ルに表現されたのでした。

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いや〜、今日の演技、本当に素晴らしかった! 2015年9月3日の「雪舟」の舞台から見続けておりますが、今日のが一番!だったなと思います。
演技ばかりでなく東さんのオリジナル脚本というところが、また良かったんだろうな。
そんなわけで、今宵もスペシャルないい夜になりました〜。
いつもは演し物が終わるとすぐ失礼するのですが、今日は何となく終演後もおしゃべりに参加し、集合写真にも収まってしまいました。
7月8月もジョルジュ、そして東さんのイベントは目白押し。これからもますます楽しい日々が、続いて行きそうです。


posted by 弘松勘八(ひろまつかんぱち) at 23:26| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月05日

六月五日 芒種

6月5日(月)晴れ 旧暦皐月十一日 正午の月齢10.3

今日六月五日は、二十四節気の芒種。田植えのシーズンです。
午後から近所を散策し、狛郷の花々を愛でました。

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虫も花から花へ。

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下の写真撮ってる時トンボに指に止まられ、ちょっと困りました。笑

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さて、もう少ししたら梅雨入りです。


posted by 弘松勘八(ひろまつかんぱち) at 21:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする